【歌詞対訳】”Begging for Thread” / Banks

2024年12月15日

アルバム『ゴッデス』(Goddess, 2014)からの4thシングル。3rdシングルの「ドラウニング」とこの曲はアルバムの中でもとりわけキャッチーだけど、そこはバンクスなので独特のダークな世界観を築いている。バンクスはカリフォルニア・ロサンジェルスの出身。アルバート・ハモンドの往年のヒット曲に「カリフォルニアの青い空」("It Never Rains in Southern California")というのがあった。実際にカリフォルニアを訪れたことがないからわからないが、一般的にカリフォルニアといえばハモンドの歌のとおり、陽光のふりそそぐ明るい場所というイメージがあるだろう。西海岸だし。そんなの知ったことかと言わんばかりのバンクスの湿っぽいひんやりとした音楽性がいったいどうやって育まれたのか気になる。まあ、暗いのは暗いんだけど、たとえばポーティスヘッドやジョイ・ディヴィジョンあたりの救いようのない暗さと比べると、この人はあくまで演じているだけに見えるね。

“Begging for Thread" (written by J. Banks, J. Rogg and T. Anderson)

So I got edges that scratch

And sometimes I don’t got a filter

But I’m so tired of eating all of my misspoken words

I know my disposition gets confusing

My disproportionate reactions fuse with my eager state

That’s why you wanna come out and play with me

「ベギング・フォー・スレッド(糸を乞う)」

私にはひっかかる縁がある

それに時々フィルターは持たない

でも私はもう誤って発した自分の言葉のすべてを飲み込むのにうんざりしている

自分の気質が混乱を招くものになるのはわかっている

私の不均衡な反応は私自身の熱意あふれた状態と溶け合う

それであなたは出てきて私といちゃつきたいわけね

Yeah

Why

Why

Why

Stooped down and out

You got me begging for thread

To sew me this hole up that you ripped in my head

Stupidly think you had it under control

Strapped down to something that you don’t understand

Don’t know what you were getting yourself into

You should have known

Secretly, I think you knew

前かがみになって

あなたは私に糸を求めさせた

あなたが私の頭のなかを引き裂いて作ったこの穴を縫うために

愚かにも自分のコントロール下にあると思ってるんでしょう

自分で理解できない何かに縛りつけられて

自分自身が何になりつつあったのかわからないんでしょう

知っておくべきだったわね

ひそかに、あなたは知っていたのだと思うけれど

I got some dirt on my shoes

My words can come out as a pistol

And I’m no good at aiming

But I can aim at you

私の靴には泥がついている

私の言葉は拳銃のように飛び出す

狙いを定めるのは決して得意ではないけど

あなたを狙うことはできる

I know my actions they may get confusing

But my unstable ways is my solution to even space

That’s why you wanna come out and play with me, yeah

自分の行動が混乱を招くかもしれないのはわかっている

でも私の定まらないやり方こそがこの単調な距離への解決法なの

それであなたは出てきて私といちゃつきたいわけね

Hold it out, woah

Try to hide it out but my tracks are better

とっておきなさい

隠そうとすればいい 私のやり方のほうがすぐれている