【歌詞対訳】”Available” / The National
セカンドアルバム『サッド・ソングズ・フォー・ダーティー・ラヴァーズ』(Sad Songs for Dirty Lovers, 2003)に収録。たぶんザ・ナショナルのあらゆる曲のなかでもっともインパクトがある絶叫系のロックナンバー。なんだかくたびれた中年男がブチぎれているかのような風情があるが、当時マット・バーニンガーはまだ30代前半である。このビデオをみると僕なんかはニルヴァーナを思い出すのだが、というのはニルヴァーナを発見したときにネットでみた彼らのビジュアルがびしっとスーツを着込んだものだったから。スーツを着ているのにささくれたロックをやっているというイメージが自分には強烈にかっこいいものと思えたのだが、じっさいのカート・コベインはグランジの王様であって、スーツを着るような人物ではなかった。しかしその後、ザ・ナショナルという、フロントマンがスーツでびしっときめて絶叫するバンドに出会ったことで、僕のなかのかっこいいイメージが具体化されることになった。なんだったか忘れたが、マット・バーニンガーはもっともスーツが似合うロックミュージシャンみたいな投票で一位に選ばれていた気がする。ロックとスーツは矛盾するように思えて、よく考えればデビュー当時のビートルズはみんなスーツを着て優等生っぽいイメージを出していたんだった。
“Available" (written by The National)Did you clean yourself for me last night
Put the water out and donned a marigold
In your hair to bring me here
And tie one on you
「アヴェイラブル」
昨夜 君は僕のために自分をきれいにしたのかい
お湯を止めて 髪にマリーゴールドを挿した
僕をここに連れてくるために
一杯ひっかけるために*
*tie one on「酔っぱらう」(get drunk)
Did you dress me down and liquor me upTo make me last for the minute when the red comes over you
Like it does when you’re filled with love
Or whatever you call it
僕をしかりつけて酔わせたのかい*
赤ワインの酔いが回ってくるすこしの間、僕をもたせるために*
愛に満たされているときにそうなるみたいに
まあ愛じゃなくて別にどう呼んだっていいけど
*dress down…「…をしかりつける、叱責する」
*the red ここでは赤ワインを指す。
Do you feel alone when I’m in my headWhile you wait for me to take my breath
Do you still feel clean
When the only dirt is the dirt I left
僕が内にこもっているとき君は一人だと感じるのかい
僕が息をととのえるのを待つあいだは
まだ清潔だと感じるかい
唯一の汚れが僕の残した汚れであっても
How can you blame yourselfWhen I did everything I wanted to
自分の望むあらゆることを僕がやったとして
どうして君は自分を責めることができる?
You just made yourself availableYou just made yourself available
君はただ自分を都合のいい存在にしただけだ
君はただ自分を都合のいい存在にしただけだ
Why did you dress me down
どうして僕をしかりつけたりしたんだ
And liquor me up
どうして僕を酔わせたんだ
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