【歌詞対訳】”Almost Superstars” / Francisca Valenzuela

3作目のアルバム『タホ・アビエルト』(Tajo Abierto, 2014)からの4thシングル(スペインのみ)。フランシスカ・バレンスエラ(1987-)はチャート順位をみても本国チリではかなりの知名度を誇るであろうポップシンガー。ビデオを見ていただければわかるように、美しい小顔+長身(185cm)のファッションモデルとしても知られている。といっても、ここ日本での知名度は皆無だろう。英語にするとOpen Wound、つまり「開いた傷」という意味のこのアルバムは2015年ころの自分の愛聴盤のひとつだった。タイトルだけみるとメンヘラ系アーティスト?と誤解されそうだが、音楽性やその立ち位置から判断するに、アーティスティックなポップアイコンとでも表現するのがいちばんよさそうな気がする。なんだかK-POPのスペイン語版みたいなノリでなにも考えずに楽しく聞ける。この数年はみずから立ち上げたレーベルから作品をリリースしており、2023年の『アデントロ』(Adentro)までなにげに律儀に聴きつづけている。

この曲はTV・オン・ザ・レディオのデイヴ・シーテックがプロデュースを手がけており、たとえばTVOTRの“Happy Idiot"なんかと聴きくらべてもらえば手法がそっくりなのがよくわかると思う。米国のポップアーティスト、アンディ・ウォーホルのことばに「将来、だれでも15分間は有名になれるだろう」というのがあるが、これはSNSの普及によりすでに現実のものとなった。僕もなにかのきっかけを通してこのブログで有名に……なることはないだろうけど、だれでも15分間は有名になれる世界に僕たちが生きているというのはまぎれもない事実だ。でも一瞬だけ有名になれはしても、有名でいつづけるためにはやっぱり平凡な人間にはない「なにか」が不可欠であって、その意味ではSNSは「ホンモノ」と「ニセモノ」をよりわかりやすく可視化してくれる道具にすぎない……そういう皮肉な見方もできるなあと僕なんかは思ってしまうのである。

“Almost Superstars" (written by Francisca Valenzuela)

Why must I fit into the mold?

Why must I do what I am told?

I’m getting tired of expectations

I’m getting tired of trying to fake it

You see I’m a small winner bleeding at the finish line

「オールモスト・スーパースターズ」

どうして型にはまらなくちゃいけないの?

どうして言われたことをしなくてはいけないの?

だんだん期待するのにうんざりしてきた

ごまかそうとするのにうんざりしてきた

ねえ、私は血を流しながらやっと決勝線に立ったちっぽけな勝者でしかないの

It’s no use

We’re living in a world of almost superstars

Makes me feel ashamed of what I am and what we are

But it’s alright

It’s alright

It’s alright

I will find

The time, the place, the way, the will

To be me

どうすることもできない

私たちはほとんどスーパースターと変わらない人たちの世界で生きている

それで私という存在が、私たちという存在が恥ずかしく思えてくる

でも大丈夫

大丈夫

大丈夫

きっと見つけるから

自分自身になるための

タイミングを、場所を、やり方を、意志を

Am I delicious to the touch?

Am I enough, but not too much?

If I take it off real slow?

Will you want me so much more?

You see I’m a small winner bleeding at the finish line

私はさわるだけでおいしい味がするの?

私は足りているの、多すぎはしないの?

私が本当にゆっくり服を脱ぐとしたら?

あなたはまだそんなに私を求めるかしら?

ねえ、私は血を流しながらやっと決勝線に立ったちっぽけな勝者でしかないの

It’s no use

We’re living in a world of almost superstars

Makes me feel ashamed of what I am and what we are

But it’s alright

It’s alright

It’s alright

I will find

The time, the place, the way, the will

To be me

どうすることもできない

私たちはほとんどスーパースターと変わらない人たちの世界で生きている

それで私という存在が、私たちという存在が恥ずかしく思えてくる

でも大丈夫

大丈夫

大丈夫

きっと見つけるから

自分自身になるための

タイミングを、場所を、やり方を、意志を

Can’t you hear it calling

The roar of my success?

I’ve been waiting for it

Been waiting in this brand new dress

You see I’m a small winner bleeding at the finish line

聞こえない?

私の成功の叫びが呼んでいる

私はずっと待っている

このまっさらなドレスを着て待っている

ねえ、私は血を流しながらやっと決勝線に立ったちっぽけな勝者でしかないの

It’s no use

We’re living in a world of almost superstars

Makes me feel ashamed of what I am and what we are

Makes me afraid of what I am and what you are

Makes me feel ashamed of

どうすることもできない

私たちはほとんどスーパースターと変わらない人たちの世界で生きている

それで私という存在が、私たちという存在が恥ずかしく思えてくる

それで私という存在が、あなたという存在が怖くなってくる

恥ずかしく思えてくる

It’s no use

We’re living in a world of almost superstars

Makes me feel ashamed of what I am and what we are

But it’s alright

It’s alright

It’s alright

I will find

The time, the place, the way, the will

To be me

どうすることもできない

私たちはほとんどスーパースターと変わらない人たちの世界で生きている

それで私という存在が、私たちという存在が恥ずかしく思えてくる

でも大丈夫

大丈夫

大丈夫

きっと見つけるから

自分自身になるための

タイミングを、場所を、やり方を、意志を