【歌詞対訳】”Tom’s Diner” (DNA Remix) / Suzanne Vega
ベスト盤(Tried & True: The Best of Suzanne Vega, 1998)などに収録。「ルカ」と並んでスザンヌ・ヴェガを代表する一曲。この曲はもともとアカペラの小品(最後に配置されているリプライズは演奏入り)としてセカンドアルバム『孤独(ひとり)』(Solitude Standing, 1987)に収録されていたのを、ニック・バットとニール・スレイトフォードというプロデューサーふたりがDNAという名前でリミックスしたところ、おおいにバズったという経歴をもっている。
このズンドコズンドコいうリミックスに「こんなものはスザンヌ・ヴェガではない!」と怒りをおぼえたファンも当時はいたんじゃなかろうか。しかしスザンヌ本人はこの成功に味をしめたのか、92年の4作目『華氏99.9度』(99.9℉)はインダストリアル要素をいっぱいに取り込んだ作風に仕上がっている。ライブ演奏もこのリミックス・バージョンがスタンダードになっているようなので、すくなくとも本人は気に入っているはずだ。
学生の頃からあまりに聞きすぎて中身についてはなにも言うべきことがない。聞いたことがない方は、スザンヌの憂いをおびた歌声と、詞ではなく完全に「物語」になっているメロディを味わっていただければと思う。なお、DNAリミックスでは最後のヴァースの"I am thinking of your voice"までしか歌われていないが、対訳は原曲のものを示しておく。
“Tom’s Diner (DNA Remix)” (written by Suzanne Vega)I am sitting in the morning
At the diner on the corner
I am waiting at the counter
For the man to pour the coffee
And he fills it only halfway
And before I even argue
He is looking out the window
At somebody coming in
「トムズ・ダイナー」
私は朝 角にある
小さな食堂にいる
カウンターに座って
男がコーヒーを淹れるのを待っている
彼はたった半分しか注がない
文句を言おうとしていると
彼は窓の外を見ている
店にだれかが入ってくる
“It is always nice to see you"Says the man behind the counter
To the woman who has come in
She is shaking her umbrella
And I look the other way
As they are kissing their hellos
And I’m pretending not to see them
And instead I pour the milk
「いつもお会いできてうれしいです」
と入ってきた女に
男はカウンター越しに言った
女は傘についたしずくを払っている
ふたりが挨拶のキスをしはじめると
私はよそへ目を向ける
彼らのことが見えないふりをする
代わりにミルクを注ぐ
I open up the paperThere’s a story of an actor
Who had died while he was drinking
It was no one I had heard of
And I’m turning to the horoscope
And looking for the funnies
When I’m feeling someone watching me
And so I raise my head
私は新聞を広げる
そこにはある俳優のことが出ていた
酒を飲んでいる最中に亡くなったらしい
聞いたこともない俳優だった
星座占いに移り
それから漫画欄を探していると
誰かが私をじっと見ているような気がして
顔を上げる
There’s a woman on the outsideLooking inside, does she see me?
No, she does not really see me
'Cause she sees her own reflection
And I’m trying not to notice
That she’s hitching up her skirt
And while she’s straightening her stockings
Her hair has gotten wet
外に女がいる
店の中を見ている、私が見えるのだろうか?
いや、本当は見えていないはずだ
彼女はガラスに映った自分を見ているんだ
彼女がスカートをひっぱり上げているのを
私は気にとめないようにする
ストッキングをぴしっと伸ばしているうちに
彼女の髪は濡れてしまった
Oh, this rain, it will continueThrough the morning as I’m listening
To the bells of the cathedral
I am thinking of your voice
And of the midnight picnic once upon a time
Before the rain began…
And I finish up my coffee
And it’s time to catch the train
ああ、この雨は午前中いっぱい
降り続くだろう 大聖堂の鐘の音に
耳を澄ませながら
私はあなたの声を思い出している
いつかの真夜中のピクニックのことも
あれは雨が降り出す前だった……
私はコーヒーを飲み終える
電車に乗る時間だ






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