【歌詞対訳】”We’re All Alone” / Boz Scaggs
AORの金字塔『シルク・ディグリーズ』(Silk Degrees, 1976)からの一曲。ビリー・ジョエルの「オネスティ」("Honesty")と同じで、日本ではボズといえばこの曲というほど有名だが、本国アメリカではそれほどでもない。70年代後半は歌謡曲全盛の時代だった。でも、そもそも歌謡曲からJ-POPの時代になっても日本人の音楽の聴き方は相変わらずメロディ偏重だし、こうした美メロなバラードは僕も含めていかにも日本人好みという感じがする。その一方で、歌詞は非常に難解というか、歌っているボズ本人もどこまでの意図を込めていたのかよくわからない。
“We’re All Alone" (Written by Boz Scaggs)Outside the rain begins
And it may never end
So cry no more
On the shore a dream
Will take us out to sea
For ever more
For ever more
外では雨が降り出す
それは決して止まないかもしれない
だからこれ以上泣かないで
浜ではひとつの夢が
僕たちを海へと連れ出すだろう*
永遠に
永遠に
*(put (out / off ) to sea「出帆する、陸地を離れる」を踏まえたフレーズ。直前に"On the shore"とあるのでここでは「海」と訳したが、無冠詞のseaは「ここではないどこか、別の世界」とも解釈しうるものである。
Close your eyes, amieAnd you can be with me
‘Neath the waves
Through the caves of hours
Long forgotten now
We’re all alone
We’re all alone
瞳をとじるんだ 恋人よ*
そうしたら君は僕といっしょになれる
波の下で
忘れられて久しい
時間の洞窟を通り抜けて
僕たち二人きりだね
僕たち二人きりだね
*amiはフランス語で「友人」の意味。ここではamieと女性形になっているので、恋人の性別は女性である。
Close the windowCalm the light
And it will be all right
No need to bother now
Let it out, let it all begin
Learn how to pretend
窓を閉めて
明かりを落とそう
そうしたら大丈夫だよ
もう思い煩うこともない
気持ちを言葉にして、また始めよう
見せかけるやり方を学ぶんだ
Once a story’s toldIt can’t help but grow old
Roses do, lovers too, so cast
Your seasons to the wind
And hold me dear
Oh hold me dear
物語は一度語られると
どうしても古びていってしまう
薔薇もそう、恋人たちも同じ、だから
風に向かって君の季節を投げるんだ
そして僕を抱いてくれ、大切な人
僕を抱いてくれ
Close the windowCalm the light
And it will be all right
No need to bother now
Let it out, let it all begin
All’s forgotten now
We’re all alone
All alone
窓を閉めて
明かりを落とそう
そうしたら大丈夫だよ
もう思い煩うこともない
気持ちを言葉にして、また始めよう
すべてはもう忘れられてしまった
僕たち二人きりだね
二人きりだね
Close the windowCalm the light
And it will be alright
No need to bother now
Let it out, let it all begin
Throw it to the wind my love
Hold me dear
窓を閉めて
明かりを落とそう
そうしたら大丈夫だよ
もう思い煩うこともない
気持ちを言葉にして、また始めよう
風に向かって投げるんだ、恋人よ
僕を抱きしめてくれ
All’s forgotten now my loveWe’re all alone….
すべてはもう忘れられてしまった、恋人よ
僕たちは二人きりだね
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