【歌詞対訳】”Hey, That’s No Way to Say Goodbye” / Leonard Cohen

2024年2月7日

デビュー・アルバム『レナード・コーエンの唄』(Songs of Leonard Cohen, 1967)に収録。1950年代から60年代にかけてギリシャのイドラ島にはさまざまな芸術家が集まってコミュニティを作っていたが、その中の一人にレナード・コーエンも含まれる。彼は1960年、26歳のときに祖国カナダを離れてギリシャのイドラ島に移り住んだ。イドラ島はHydraとつづるが、その名のとおりギリシャ語で「水」を意味する語に由来するという。彼はそこで彼にとってのミューズとなる、マリアンヌ・イーレンと出会う。「ソー・ロング、マリアン」("So Long, Marianne")で描かれている女性だ。しかし、「バード・オン・ザ・ワイヤー」("Bird on the Wire")やこの曲にもインスピレーションを与えている。「ヘイ、ザッツ・ノー・ウェイ・トゥー・セイ・グッバイ」はさながら大人の子守歌といった雰囲気の美しい曲だ。

“Hey, That’s No Way to Say Goodbye (Written by Leonard Cohen)"

I loved you in the morning, our kisses deep and warm,

your hair upon the pillow like a sleepy golden storm,

yes, many loved before us, I know that we are not new,

in city and in forest they smiled like me and you,

but now it’s come to distances and both of us must try,

your eyes are soft with sorrow,

Hey, that’s no way to say goodbye.

「ヘイ、ザッツ・ノー・ウェイ・トゥー・セイ・グッバイ」

朝 僕は君を愛していた、僕たちのキスは深く、暖かく

君の髪は眠たげな黄金の嵐のように枕の上に広がっていた

そうさ、僕たちの前にも多くの人々が愛し合った、べつに僕たちは新しくなんかない

街中で、森の中で、人々は僕や君みたいに微笑みを交わした

でも今じゃ距離が生まれてしまった 僕たちふたりは努力せねばならない

君の瞳はかなしみで柔らかくなっている

ヘイ、さよならはそんなふうに言うもんじゃない

I’m not looking for another as I wander in my time,

walk me to the corner, our steps will always rhyme

you know my love goes with you as your love stays with me,

it’s just the way it changes, like the shoreline and the sea,

but let’s not talk of love or chains and things we can’t untie,

your eyes are soft with sorrow,

Hey, that’s no way to say goodbye.

自分の時間をあてもなくさまよっているけど他の愛を求めているわけじゃない

僕を隅まで歩かせておくれ、僕たちの歩みはいつでもぴったり合うだろう

僕の愛は君といっしょに去っていくんだ、君の愛が僕とともにあるのと同じように

ただそんなふうに変わっていくんだ、海岸線と海みたいに

でも愛や鎖、それに解決することができない物事の話はしないようにしよう

君の瞳はかなしみで柔らかくなっている

ヘイ、さよならはそんなふうに言うもんじゃない

I loved you in the morning, our kisses deep and warm,

your hair upon the pillow like a sleepy golden storm,

yes many loved before us, I know that we are not new,

in city and in forest they smiled like me and you,

but let’s not talk of love or chains and things we can’t untie,

your eyes are soft with sorrow,

Hey, that’s no way to say goodbye.

朝 僕は君を愛していた、僕たちのキスは深く、暖かく

君の髪は眠たげな黄金の嵐のように枕の上に広がっていた

そうさ、僕たちの前にも多くの人々が愛し合った、べつに僕たちは新しくなんかない

街中で、森の中で、人々は僕や君みたいに微笑みを交わした

でも愛や鎖、それに解決することができない物事の話はしないようにしよう

君の瞳はかなしみで柔らかくなっている

ヘイ、さよならはそんなふうに言うもんじゃない