【歌詞対訳】”Heart of Gold” / Neil Young
4枚目のアルバム『ハーヴェスト』(Harvest, 1972)に収録。シングルカットされ、ニールにとっては初の、そして唯一の全米ナンバーワンヒットとなった。アルバム制作時、ニールは背中の怪我によりエレクトリック・ギターを弾けず、そのためアコースティック・ギター主体のサウンドになったという。厚みを出すためにバッキングボーカルで参加しているのはジェームズ・テイラーとリンダ・ロンシュタット。なかなかに豪華である。"heart of gold"は直訳すると「黄金の心」だが、そうではなくて実際は「とても優しい性格(気性)」といった意味。ニールは歌い手をminer(坑夫)に設定することで、この表現の二重性をうまく活かしている。またそれ以外にもダブルミーニングと思われるフレーズが散見されるので、訳していてとても興味深かった。
“Heart of Gold" (Written by Neil Young)I want to live, I want to give
I’ve been a miner for a heart of gold
It’s these expressions I never give
That keep me searching for a heart of gold
And I’m getting old
俺は生きたい、俺は与えたい
俺は黄金の心を探している坑夫だ
俺が決して表さないのはこういう感情だ
そいつが俺に黄金の心をたえず探させる
そして俺は年老いていく
Keep me searching for a heart of goldAnd I’m getting old
俺に黄金の心を探させる
そして年老いていく
I’ve been to Hollywood, I’ve been to RedwoodI crossed the ocean for a heart of gold
I’ve been in my mind, it’s such a fine line
That keeps me searching for a heart of gold
And I’m getting old
ハリウッドに行ったことがある、レッドウッドにも
黄金の心を求めて海を渡りさえした
正気だぜ、それはかなり微妙な境界線だが*
そいつが俺に黄金の心をたえず探させる
そして年老いていく
*英語は基本的に語尾が子音で終わる言語のため、mind [máɪnd]とmine [máɪn](鉱山)は聴覚上ほぼ同じに聞こえる。正式な歌詞はあくまでmindだが、mine(鉱山)と解釈した場合、"it’s such a fine line"は「かなり頼りないロープ」という意味にもなりうる。
Keep me searching for a heart of goldAnd I’m getting old
俺に黄金の心を探させる
そして年老いていく
Keep me searching for a heart of goldYou keep me searching and I’m growing old
Keep me searching for a heart of gold
I’ve been a miner for a heart of gold
そいつは俺に黄金の心を探させる
お前は俺に黄金の心を求めさせる
そして俺は年老いていく
俺に黄金の心を探させる
俺は黄金の心を探し求めている坑夫だ
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