【歌詞対訳】”Nowhere Man” / The Beatles
6枚目のアルバム『ラバー・ソウル』(Rubber Soul, 1965)に収録。コーラスワークも特徴的だが、いちばん特徴的なのは歌詞だろう。こういう言葉遊びの歌詞を書かせたらジョンの右に出る者はいない。ネット上で歌詞をみるとよく誤記されているが、「ノーウェア・マン」は大文字ではなく小文字による表記である。つまり、固有名詞として特定の誰かのことを言っているわけではなく、「ちょっと君や僕に似てないかい?」とあるように、あくまで彼はどこにでもいる人として描かれている。この記事を読んでいるあなたもひょっとしたらノーウェア・マンかもしれないし、それなりに理想めいたものを胸に抱きつつ、誰のためになっているのかわかりもしない記事をこうしてせっせと書きつづっている僕もノーウェア・マンなのかもしれない。
“Nowhere Man” (Written by Lennon-McCartney)He’s a real nowhere man
Sitting in his nowhere land
Making all his nowhere plans for nobody
「ノーウェア・マン」(ひとりぼっちのあいつ)
あいつは本物のノーウェア・マン
自分のノーウェア・ランド(どこでもない土地)に腰をおろして
誰のためでもないノーウェア・プラン(どこにもない計画)を立てている
*Doesn’t have a point of viewKnows not where he’s going to
Isn’t he a bit like you and me?
あいつは視点というものを持ってない
自分がどこに向かっているのかも知らない
ちょっと君や僕に似てないかい?
**Nowhere man, please listenYou don’t know what you’re missing
Nowhere man, the world is at your command
ノーウェア・マン、聞いてくれ
君は自分が逃しているものを知らない
ノーウェア・マン、世界は君の意のままさ
He’s as blind as he can beJust sees what he wants to see
Nowhere man can you see me at all?
あいつはどこまでも盲目さ
ただ自分が見たいものしか見ないんだ
ノーウェア・マン、僕のことは見えてるんだろうね?
Nowhere man, don’t worryTake your time, don’t hurry
Leave it all till somebody else lends you a hand
ノーウェア・マン、心配するなよ
ゆっくりやれ、急ぐな
ほかのだれかが手を貸してくれるまでとっておくんだな
Repeat*
Repeat**
He’s a real nowhere manSitting in his nowhere land
Making all his nowhere plans for nobody
Making all his nowhere plans for nobody
Making all his nowhere plans for nobody
あいつは本物のノーウェア・マン
自分のノーウェア・ランドに腰をおろして
誰のためでもないノーウェア・プランを立てている
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