【歌詞対訳】”April Come She Will” / Simon & Garfunkel

2024年2月7日

セカンド・アルバム『サウンズ・オブ・サイレンス』(Sounds of Silence, 1966)に収録。サイモン&ガーファンクルといえば「ミセス・ロビンソン」や「サウンド・オブ・サイレンス」、「スカボロー・フェア」などが日本においても親しまれていて、彼らの美しいメロディやハーモニーを耳にすると青春の思い出がよみがえってくるという年代の方もおられるだろう。僕もこういうごはんとお味噌汁的な素朴な音楽は定期的に聴きたくなる。最近、『海街diary』について文章を書いたが、6巻の表題作になっている「四月になれば彼女は」というエピソードはこの曲がもとになっているので取り上げてみる。ほんとうは「四月に彼女はやってくる」が直訳だけれど、この邦題は趣があっていい。季節のうつろいとともに変わっていく女性の心を詩的に描いた歌詞とよく合っている。

“April Come She Will"(作詞・作曲:Paul Simon)

April, come she will

When streams are ripe and swelled with rain

May, she will stay

Resting in my arms again

「四月になれば彼女は」

四月になれば、彼女はやってくるだろう

小川が雨でかさを増す頃に

五月になれば、彼女はとどまるだろう

ふたたび僕の腕の中で安らぎながら

June, she’ll change her tune

In restless walks she’ll prowl the night

July, she will fly

And give no warning to her flight

六月になれば、彼女はその調べを変えるだろう

せわしなく歩きながら彼女は夜をさまよう

七月になれば、彼女は飛び立つだろう

何の予告もなしに

August, die she must

The autumn winds blow chilly and cold

September, I’ll remember

A love once new has now grown old

八月になれば、彼女は死ぬはずだ

秋の風は冷たくひんやりと吹きつける

九月になれば、僕は思い出すだろう

かつて新しかった愛はもう古びてしまったことを