【歌詞対訳】”All the Wine” / The National
EP『チェリー・ツリー』(Cherry Tree, 2004)に収録。その後、サード・アルバム『アリゲーター』(Alligator, 2005)にも収録された。サビは"And all the wine is all for me"だが、マット・バーニンガーの酒好きは有名な(悪名高い?)話で、以前はライブでもよくワイングラスを片手にパフォーマンスしていたが、今では断酒しているらしい。とはいえ、スリーピーススーツにびしっと身を包み、赤ワインで酩酊しながら歌うダンディズムの化身のようなマットの姿をみられないのはすこし残念な気もする。
歌詞はマットお得意の奇想にもとづいており、ファーストバースでは「ちんどん屋」的に自らを戯画化しているが、ライブ中に観客の間を練り歩く彼は自分ではそんな感じがしているのかもしれない。なお"child bride"はハリー・レヴィアーの映画『チャイルド・ブライド』(Child Bride, 1938)の、"the psychos"はヒッチコックの『サイコ』(Psycho, 1960)のイメージを借りていると思うのだが、どうだろうか。
“All the Wine” (written by The National)I’m put together beautifully
Big wet bottle in my fist
Big wet rose in my teeth
I’m a perfect piece of ass
Like every Californian
So tall I take over the street
With high beams shining on my back
A wingspan unbelievable
I’m a festival, I’m a parade
「オール・ザ・ワイン」
僕は美しくまとまっている
手には大きくて濡れたボトル
歯には大きくて濡れたバラ
すべてのカリフォルニア人みたいに
完全無欠のとんまだね
背中のハイビームをぎらぎら光らせて
すごく背の高い僕は通りを占領しちゃうのさ
翼幅は信じられない長さ
僕は祭りだ、僕はパレードだ
And all the wine is all for meAnd all the wine is all for me
And all the wine is all for me
すべてのワインはみんな僕のためにある
すべてのワインはみんな僕のためにある
すべてのワインはみんな僕のためにある
I’m a birthday candle in a circle of black girlsGod is on my side
‘Cause I’m the child bride
I’m so sorry but the motorcade will have to go around me this time
‘Cause God is on my side
And I’m the child bride
僕は黒人の女の子の輪に囲まれたバースデーケーキのろうそく
神は僕の味方だ
だって僕は幼妻だから
申し訳ないけど自動車の行列はこんどは僕の周りを進まなくちゃならない
だって神は僕の味方だし
それに僕は幼妻だからね
And all the wine is all for meAnd all the wine is all for me
And all the wine is all for me
すべてのワインはみんな僕のためにある
すべてのワインはみんな僕のためにある
すべてのワインはみんな僕のためにある
I carry the dollhouse, safe on my shouldersThrough the black city, night lights are on in the corners
And everyone’s sleeping upstairs
All safe and sound
All safe and sound, I won’t let the psychos around
All safe and sound, I won’t let the psychos around
僕は人形の家を運んでいく、肩にのっけて慎重に
ブラック・シティを進んでいく、角には常夜灯がともっている
だれもが二階で寝息をたてている
みんな安心している
みんな安らかでいる、僕は精神病質者を決して近づけないぞ
みんな安らかでいる、僕は精神病質者を決して近づけないぞ
I’m in a state, I’m in a stateNothing can touch us, my love
I’m in a state, I’m in a state
Nothing can touch us, my love
僕は興奮している、僕は興奮している*
なにものも僕たちにはふれられないさ、いとしい人
僕は興奮している、僕は興奮している
なにものも僕たちにはふれられないさ、いとしい人
*be in a state「興奮(混乱)している」
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