【歌詞対訳】”Afraid of Everyone” / The National

2024年2月7日

5枚目のアルバム『ハイ・ヴァイオレット』(High Violet, 2010)に収録。これは僕がザ・ナショナルというバンドに惹かれる理由を一番よく表している曲だ。歌そのものはフロントマンのマット・バーニンガーが親になる前に抱いていた不安、抗うつ剤との戦いを描いていてすごくシリアスなのだけれど、同時にすごくユーモラスであり、何よりもハートにまっすぐ響いてくる切実さがある。みんなのことが怖い、好きな人たちを誰ひとり傷つけたくない、(問題を)一気に解決してくれるような薬は手にしていないという心情を吐露しておきながら、「オレンジの傘を使って僕は家族を守る」とか「星のスパンコールでぴかぴかに輝くテニスシューズをはいて」といったユーモアを添えることを忘れない感性を僕は愛する。最後は"Your voice swallowing my soul, soul, soul"という[s]の音で揃えられた、ほとんど意味を持たないかのような叫びによって音楽はかき消されていく。

“Afraid of Everyone” (written by Aaron Dessner and Matt Berninger)

Then I’m radio and

Then I’m television

I’m afraid of everyone, I’m afraid of everyone

Lay the young blue body with the old red body

Cause I’m afraid of everyone, I’m afraid of everyone

「アフレイド・オブ・エヴリワン」

それから僕はラジオになった

それから僕はテレビになった

みんなのことが怖い、みんなのことが怖い

若くて青い体を老いた赤い体と並べて置く

みんなのことが怖いから、みんなのことが怖いから

With my kid on my shoulders I’ll try

Not to hurt anybody I like

But I don’t have the drugs to sort

I don’t have the drugs to sort it out, sort it out

わが子を肩車してやってみせるよ

好きな人たちを誰ひとり傷つけないように

でも僕に薬はない

一気に解決してくれるような薬は手にしていない

I defend my family with my orange umbrella

I’m afraid of everyone, I’m afraid of everyone

With my shining new star-spangled tennis shoes on

I’m afraid of everyone, I’m afraid of everyone

オレンジの傘を使って僕は家族を守る

みんなのことが怖い、みんなのことが怖い

星のスパンコールでぴかぴかに輝くテニスシューズをはいて

みんなのことが怖い、みんなのことが怖い

With my kid on my shoulders I’ll try

Not to hurt anybody I like

But I don’t have the drugs to sort

I don’t have the drugs to sort it out, sort it out

I don’t have the drugs to sort

I don’t have the drugs to sort it out, sort it out

わが子を肩車してやってみせるよ

好きな人たちを誰ひとり傷つけないように

でも僕に薬はない

一気に解決してくれるような薬は手にしていない

でも僕に薬はない

一気に解決してくれるような薬は手にしていない

Your voice swallowing my soul, soul, soul

Your voice swallowing my soul, soul, soul

Your voice swallowing my soul, soul, soul

Your voice swallowing my soul, soul, soul

Your voice swallowing my soul, soul, soul

Your voice swallowing my soul, soul, soul

君の声が僕の魂を飲みこんでいく

君の声が僕の魂を飲みこんでいく

君の声が僕の魂を飲みこんでいく

君の声が僕の魂を飲みこんでいく

君の声が僕の魂を飲みこんでいく

君の声が僕の魂を飲みこんでいく