【歌詞対訳】”More Than the Blues” / All About Eve
2025年12月16日
セカンドアルバム『スカーレット・アンド・アザー・ストーリーズ』(Scarlet and Other Stories, 1989)に収録。ああ、可憐なジュリアンヌ・リーガン。僕はこの人の歌っている姿をYouTubeで見て一瞬で恋に落ちました笑。2025年も年の瀬といういま、4枚のスタジオアルバムを残して実質92年には終わったこのバンドを聞いているのは本当に自分だけではないのかという不安にかられる。
さて、ジュリアンヌ嬢以外は添え物といっていいこのバンドだが(完全に個人の認識です)、個々の楽曲は光るものがあっても、全体的にどうも突き抜けたものがないという印象。音楽的にいろんな要素を感じるのだけど、それがうまくまとまらないというか。たとえばフォーク、ドリームポップ的な音楽をもとめるのだったら、同時期にデビューしたクランベリーズのほうがうわてだし、アイリッシュ要素で勝負しようとするとエンヤが立ちはだかるし、エキセントリシティと熟女の変な色気をもとめるのだったらスージー・アンド・ザ・バンシーズに勝てない。……という、どこをとっても微妙なラインに落ち着くのだが、それがすなわち悪いということではない。
2000年代初頭にちょろっと活動再開みたいなことがあったが、その後ジュリアンヌは2014年にサマセット州・バース(街全体が世界文化遺産に指定されているが、今年で生誕250周年となるジェーン・オースティンが暮らしたことでも有名)にあるバース・スパ大学で作曲の修士号を取ったり、音楽講師を務めたりしたのだそうだ。きれいで才能があるだけでなく、こうやって地道な取り組みもできるというのはいいこと。
“More Than the Blues”(written by Tim Bricheno, Andy Cousin, Mark Price and Julianne Regan)
Won’t you let your hair down
Won’t you kick your shoes off
Maybe shake the blues off a while
Or even crack a smile?
Are you reading fortunes
Or just reading Nietzsche?
Find another teacher
He ain’t worth an apple
「モア・ザン・ザ・ブルーズ」
あなたは髪をおろさないの
蹴るようにして靴を脱がないの
たぶんしばらくのあいだ憂鬱をふりはらうんじゃないかしら
それともにっこり笑みを浮かべるとか?
あなたは占いをしているの、
それともニーチェを読んでいるだけ?
べつの先生を見つけないさい
彼は林檎ほどの値打ちもないわ
But it takes more than the blues to bring me downLike a lonely house in a nowhere kind of town
A hole in the sky where the rain comes tumbling down
It’ll take more than the blues to bring me down
でも私を落ち込ませるには憂鬱以上のものがなくちゃ
どこにもないような街のさびしい家のように
とつぜん雨がふり出す空にあいた穴
私を落ち込ませるには憂鬱以上のものでないとだめよ
So you like to worry?You’d better kick the habit
Better reach and grab it
When you feel the sunshine
Are we getting wiser
Or just getting older
When we know the shoulder
We’d most like to cry on
悩むのが好きなのね?
その悪い癖はやめたほうがいいわ*
日の光を感じるときには
腕をのばしてそんなものはつかんでしまいなさい
私たちは賢くなっているのかしら
それともただ年をとっているのかしら
いちばんすがりついて涙を流したいと思う
肩がわかるときは
*kick the habit(口語)「悪習をやめる」
But it takes more than the blues to bring me downLike a lonely house in a nowhere kind of town
A hole in the sky where the rain comes tumbling down
It’ll take more than the blues to bring me down
でも私を落ち込ませるには憂鬱以上のものがなくちゃ
どこにもないような街のさびしい家のように
とつぜん雨がふり出す空にあいた穴
私を落ち込ませるには憂鬱以上のものでないとだめよ
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