【歌詞対訳】”Big Love” / Fleetwood Mac

2025年9月14日

14枚目のアルバム『タンゴ・イン・ザ・ナイト』(Tango in the Night, 1987)からのリードシングル。80年代後半にリリースされたまぎれもない名盤である。どこを切り取っても良曲がめじろおし。ジャケットをみるといかにも大人のAORを想像するが、そんなことはなく、あくまで彼らのフィールドであるポップロック/ソフトロックで勝負している。

じっさいのところ、ここで僕が紹介しているのは完全な対訳ではない。なぜなら、この曲のもっとも印象的な部分である男女のため息を訳していないからである(そしてこれは訳すことができない)。この曲をはじめて聞いたとき、これは……リンジー・バッキンガムとスティーヴィー・ニックスのかけあい……! さすが元恋人どうしだけあってなんて色っぽいため息なのかしら……(笑)とはらはらしたものだが、じつはこの曲にスティーヴィーはボーカルとしては参加していない。ではこの女性の声はなんなのかというと、リンジーが自身の声を加工してつくったものだという。このことはもともと自身のソロアルバムに収録するために作られた曲という事情を反映している。

アルバムリリース直後にリンジーはマックを脱退し、ソロでこの曲を披露するようになっていく。このクラシックギター一本での弾き語りというスタイル―おそらくリンジーがソロ曲として構想していたサウンド―が男女のなまめかしい睦言のような本家マックのバージョンとはちがってフラメンコをかなでる吟遊詩人みたいでかっこいいのである。アウトロだけはいますぐにAEDを必要としている人みたいになってるけど(笑)。

“Big Love” (written by Lindsey Buckingham)

Looking out for love

In the night so still

Oh, I’ll build you a kingdom

In that house on the hill

「ビッグ・ラヴ」

こんな夜のしじまには

愛にそなえないといけない

ああ、丘に立つあの家のなかに

君のための王国をつくってあげよう

Looking out for love

Big, big love

愛にそなえる

大きな、大きな愛に

You said that you love me

And that you always will

Oh, you begged me to keep you

In that house on the hill

君は僕を愛するといったね

これからもずっと僕を愛すると

ああ、丘に立つあの家のなかに

君をとじこめておくようせがんだのは君なんだ

Looking out for love

Big, big love

愛にそなえる

大きな、大きな愛に

I wake up

Alone with it all

I wake up

But only to fall

僕は目をさます

すっかりそれしか残されていない

僕は目をさます

でも落ちていくだけ

Looking out for love

Big, big love

Just looking out for love

Big, big love

愛にそなえる

大きな、大きな愛に

愛にそなえるんだ

大きな、大きな愛に